恋は現実と幻想のあいだ(中)
前回の続きです。
修学旅行の間、正直自分が何を考えていたのか覚えていません。事実として残っているのは1枚の写真だけです。
スキーを3日ほどみっちりやってから、最終日夜にお土産を買いに行き、夜行バスに乗って帰ってくる。それだけのスケジュールの修学旅行なのですが、最終日のお土産を買う自由時間の間にOくんと写真を撮ろうと当時の私は思いついたらしいのです。
全11クラスあった2年生全体が越後湯沢のお土産物屋さん街を右往左往している中、制限時間のギリギリのところでOくんを発見します。生徒数の多さを考えるとかなり運が良かったのだと思います。
私はOくんにほぼ勢いで一緒に写真を撮りたいから写ってくれ、みたいなことを言い、めでたく写真に写りました。デジカメもなかったこの時代、使い捨てカメラの写真の出来は分かりません。きちんとブレずに写っていることを祈りつつ、私はすぐに立ち去りました。
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