晴れわたる桃源郷7
血の匂いが呼気に混ざり始めたあたりで階段は尽きていました。荷物は斜めがけポシェットにキャンバス地トートバッグだけで軽かったので、一回ペースを落とすだけで登りきることができました。後ろを振り返ると。
このような景色が広がっていました!スッコーンと晴れた空の向こうの奥には、雪を頂いた山々が見えます!
私は実家のリビングの窓から毎日紀伊山脈を眺めながら育ったせいか、遠くに山々があると落ち着くのです。なので、逆に東北新幹線で関東平野を北上中は山が全然見えず落ち着きません。望み通りに遠くに山々を見られて上機嫌な上に冠雪しているとなると、冬好きとしてはさらにテンション上がります✨冬の、とりわけ朝の澄んだ身を切るような空気の中の絶景に心まで澄んだ(ような!)気になりました☺️
そして若干下る曲がりくねった道を進むとそれはいきなり出現しました。
さざえ堂、旧正宗寺・円通三匝堂(きゅうしょうそうじえんつうさんそうどう)という巡礼観音堂です。1796年に僧郁堂が考案建造した、六角の塔状の建物で、国重要文化財だそう。
インスタのフォロワーさんにジブリ作品に出てきそうとご指摘を受けたのですが、ほんとにそんな感じがしました!山の中に佇む変わった形の建物。圧倒的に人工的な造形なのに、木造ならではの優しさがあり、周囲の木々に妙にとけこんでいるような不思議さがありました。(8に続く)
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