桃源郷を行く・16

この旅日記、一体いつまで続くのだろう?とお思いの方もいると思います。明日で書き終わります(予定)😅あさってからまた旅に出るので書き終わらないわけにはいかないのです。

旅は最終局面に差し掛かっていました。7月30日の蒸し暑い夜、その日は実はうちの父の命日だったのですが、こんな遠い地で過ごすことになると1カ月前の自分は予想だにしませんでした。

子どもたちのおばあちゃん宅でのお泊まりが急に決まったから、予想できるはずもなかったのですが、いつか行きたかった場所に行ける喜びは今生きているからこそなんだよなぁ、ってその日がたまたま命日にあたり考えてしまったわけなのです。

私がこの地を望んだからなのか、それともこの地に呼ばれたからなのか。理由はわかりませんが、その夜、急にどういうわけか「どうして来てしまったんだろう?」という想いにかられました。旅が終わることがわかっていたからこそ、感傷的になっていたのかもしれません。

行きたい場所に行けたこと。思いがけないことにたくさん恵まれたこと。ひとり旅ならではの醍醐味は味わい尽くすことができました。

前回、ひとり旅を決行した時は、あまりの旅の満足度、達成感から今飛行機が落ちて死んでも悔いはない、と思ったことを今でも覚えています。でも、今回はその逆でした。

あまりにも楽しく満足したおかげで、またあのお店の人たちに会いに行きたい、また訪れたい、だから絶対に死ねない!と強く思ったのです。ひとり旅だからこそ、現地の方と話したり、何かに共感したり分かちあったりすることの楽しさを、存分に味わえたのだと思います。とにかく夕食前のひと時を何かが極まったような気持ちで、自分の中の特別な部分でもって俯瞰してやり過ごしました。

夜の街でふらっと居酒屋さんに入り、馬刺しと炙りしめ鯖と焼きなすをビールと一緒に食べ、夜行バスまでの時間をつぶしました。お土産を駆け込みで買い、スタバでアイスラテを飲みながら荷物の整理と記憶の整理を行いました。(17へつづく)

あしたのパン焼きさん

奈良・西ノ京でオンラインのタロットカード専門店Sweet Magical Card を営んでいます。完全予約制にて対面鑑定も実施中。 文書いたりイラスト描いたりタロットカードで占ってみたりしてますが、実はパンも焼いてます。

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