晴れわたる桃源郷4
磐越西線は帰省のお客さんで夏に乗った時より混んでいました。対面式4人席のシートで、たまたま1人しか座っていない席があったので斜向かいに座りました。
先に座っていた学生とおぼしき男の子の手に収まっている文庫本が、たまたまブックカバーもなしで丸見えだったので、反射的に声をかけてしまいました。小野不由美さんの十二国記シリーズで、しかも第1巻の「月の影 影の海 上巻」だったのでつい。
これ、私がちょうど高校3年という、一番ハマってはいけない時期にハマってしまったという魔力の強いシリーズで、いや、勉強しなきゃという想いがあるからこそ余計にハマってしまったのかもしれないですが、18.19歳くらいの子が読むのにもってこいの残酷展開する小説なのです。作者が主人公にこれだけ厳しい作品を私は他に知りません😅
…とまぁ以上のような思い入れから、ついついこれめっちゃ面白いんですよ〜🎶と話しかけてしまいました。まだ読み始めたばっかなんで、と返され、ネタバレしないためにも会釈をするだけにとどめてぐっと我慢しました。どうか学生くんが下巻まで完読しますように✨
そんな願いもよそに、車窓の風景は流れる流れる。冬枯れた山には冬色のゆるい空色が合うのねー☺️と感心しながら朝食のパンとラムレーズンサンドにぱくつくのでした。紙パックの平たいところを押して牛乳が飛び出た時はヒヤヒヤしましたが、それ以外は全てが順調でした✨(5へ続く)
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