初めて恋を失った日と同じ朝に

毎年この頃。朝の暑さが完全に身をひそめ、涼しいよりも寒いに近い風が頬に当たるこの時期になると、否応もなく胸が締め付けられるような気持ちになります。私は秋冬が大好きなのですが、この時期だけは少し複雑な気分になるのです。

18歳の秋の大大大失恋の衝撃が強烈(なんせ大が3つもついた失恋ですからね)すぎて、それを味わった10月〜11月の頭にかけて、毎年懲りもせずにそのことを思い出してしまいます。そして青かった当時の自分を慰め、笑いとばします。
もしもタイムマシンがあったら?という使い古された質問をしたならば、一番使ってあげたいのはこの当時の自分にだと思います。自分一人では、痛手から立ち直る策も思いつかなくてずいぶん色々もったいないことをしたからです。

一番もったいないと思うのは時間の使い方です。失恋に悶々とするくらいなら◯◯をやっておけばよかった!と思うのですが、それが今となっては「もっとお金貯めて外国にたくさん行っておけばよかった」なんです。今よりもっともっと多感だった頃にもっと様々な国を見ておけばよかったなぁと思います。ついでに長期滞在して語学の勉強でもすればよかったのです。周りを説得だなんて最もらしい理由は後付けでいくらでもできる、今の私なら、なんて思います。今の私が昔に行って周りの大人たちを説き伏せてやります。それくらい、後から思うとただ悩むだけで何もせず、ムダに時間を失ったことが一番もったいないと思うのです。

時間は戻らない。だから失ってその大きさに愕然とするのでしょう。でも、まったくムダではなかったともいえます。その時の自分の多感な心に刻みこまれた恋の悩みのあれこれこそが小説(たいがい恋愛モノなので)を書く原点として役立っているからです。やっぱり無駄なものなんて何一つないんだなって思います。

あの時失恋しておいてほんと良かったわー😄とハッキリ言い切れるくらいの会心の一作を、いつか書き上げて当時の自分によく頑張って悩んだね!と早く言えるようになりたいものです😊✨

あしたのパン焼きさん

奈良・西ノ京でオンラインのタロットカード専門店Sweet Magical Card を営んでいます。完全予約制にて対面鑑定も実施中。 文書いたりイラスト描いたりタロットカードで占ってみたりしてますが、実はパンも焼いてます。

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